ラスキアイスプッラ|2月のフィンランド伝統菓子
2月になると、フィンランドのカフェやベーカリーには「ラスキアイスプッラ」が並びます。
ふわふわの甘いパンで、宗教的、文化的な歴史を持った伝統的なお菓子です。
ラスキアイスプッラ(laskiaispulla)は、カルダモン風味の柔らかいパンです。
半分にスライスされ、ホイップクリームとベリージャムまたはアーモンドペーストが挟まれています。
キリスト教の伝統では、復活祭の前の40日間の断食(四旬節)を始める前に、謝肉祭としてにぎやかに祝います。
フィンランドでは、この行事をラスキアイネン(laskiainen)と呼びます。
四旬節の断食が始まる前の日曜日(laskiaissunnuntai)から、断食前日の火曜日(laskiaistiistai)までがラスキアイネンの期間です。
2026年は2月15日(日)がlaskiaissunnuntai、2月17日(火)がlaskiaistiistaiでした。
ラスキアイネンには、エンドウ豆のスープとラスキアイスプッラを食べて祝います。
断食に備え、濃厚で脂っこい食べ物を摂取して体力をつける意味もありました。
また、フィンランドでは冬のそり遊びを楽しむ日でもあります。
昔は、そりで遠くへ行くほど翌年の作物の出来が良くなると信じられていました。
現在は農耕や宗教的な意味は薄れていますが、冬の楽しみとして残っており、大学生や地域イベントで手作りそりレースが行われることもあります。
ラスキアイスプッラは19世紀頃にスウェーデンからフィンランドに伝わり、普及しました。
もともとはアーモンドペースト入りのお菓子でしたが、フィンランドではジャムを挟むスタイルも生まれ、広まりました。
スウェーデンには セムラ(semla)という伝統菓子があり、こちらはアーモンドペースト入りです。
セムラも四旬節の断食に備えて食べられてきました。
ラスキアイスプッラは、昔は裕福な家庭だけが食べられるごちそうでした。
現在では宗教的な意味合いは薄れましたが、ラスキアイスプッラを食べる習慣は続いており、冬の季節の味覚として親しまれています。
フィンランドでは、ベリージャム入りとアーモンドペースト入りの2種類が一般的で、どのカフェやベーカリーでも、ほとんどの場合両方が並んでいます。
起源に近いものはアーモンドペースト入りとされますが、フィンランドではジャム入りも広く親しまれています。
ジャムは、通常はイチゴまたはラズベリーです。
さらに近年では、ピスタチオやキャラメルソースなど、伝統的な2種類以外のバリエーションも登場しています。
フィンランドの老舗チョコレートメーカー FAZER のカフェでは、ゲイシャチョコレートを使ったラスキアイスプッラも販売されました。
また、伝統的なアーモンドペーストとホイップクリームをシナモンロールに挟んだ商品など、創意工夫された商品も登場しています。
ヴィーガンやグルテンフリー対応のものもあります。
ラスキアイスプッラは、1月末から2月中旬のラスキアイネン前後にかけて、カフェやベーカリー、スーパーで販売されます。
ラスキアイネンを過ぎると、あまり見られなくなっていきます。
1月末に、オウルの駅前にあるベーカリーカフェ Kreema でジャム入りのラスキアイスプッラを食べました。
パンがふわふわで、上に砂糖がのった見た目もかわいくておいしかったです。
値段は3.9€でした。
2月17日、ラスキアイネンの日にスーパーでアーモンドペースト入りのラスキアイスプッラを買いました。
様々なメーカーの商品が並んでおり、どれも2個入りでした。
値段は2個で4~6€です。
Elonenのラスキアイスプッラはアーモンドの良い香りがしました。
賞味期限が当日だったため、1€で購入できました。